11月10日

昨日、寝る前に夫が日付が変わったらコンビニへ行くと言うので行くときは起こして欲しいとお願いした。いつも起こしても起きないじゃんと言われたのでビンタして起こしてえ、ビンタしてえ、ハアハア、と言った。

午前零時過ぎに夫は私をビンタして起こしたらしいが「えへへえ、ファミマ、ファミマぁ」と言ったきりまた寝たらしい。知らないふりをしたが、うっすら覚えている。せっかく起こしてくれたのに、ごめんね。

 

今日も仕事。いつもよりきちんと用意しておくこと、チェックしておくことがあり忙しいかなと思いきや暇。何度もチェック。まあ穴がないに越したことはないのだけどすこし虚しい。完璧な準備をして更にチェック。べつにしなくて良いチェック。

仕事場は妙に暖かくて頭がぽうっとする。上着を着たり脱いだり。着たり脱いだりする度に綿のカーディガンの毛玉が気になる。めちゃくちゃ着ているから毛玉が出来るのも仕方ない。洋服に毛玉ができないようにするには、毎日着ないこと。着たあとは念入りにブラッシングすること。めんどくさあ。いっぱい着るから毛玉が出来るんだしもういいじゃんと思う。気に入っていつも着ている証拠。私はただずぼらなだけだけど。いいじゃん、べつにさあ、ねー。

 

大してなにも起きることなく仕事が終わる。冷たくて強い風の中、歩いて帰宅。夫のお高いイヤフォンを勝手に借りてきたのでそれを耳に刺して歩いた。昨日は事故で通行止めになっていたいつもの帰り道を今日は何事もなく歩く。点滅する赤い光が見える気がするが、気のせい。「山女魚」という居酒屋の看板だけが光る。今日も焼いたウインナの匂いがする。一回行ってみたいな、といつも思う。山女魚。きっと毎日常連さんで賑わっている山女魚。カウンターで、大将と女将さんと笑い合っているのだろう…知らんけど。

居酒屋「山女魚」を通り過ぎる、風は冷たい、口だけで唄いながら歩いて帰る。いつも無意識にやっている。暗くて寒いと必然的に悲しくなる。唄いながら歩く。

 

休みだった夫と一足先に帰ってきていた義母に出迎えられる。はー帰ってきた。ごはんどうしようか、牛肉のマスタード炒め作る?昨日のお鍋の出汁にうどん入れるのどう?いいね!豚肉とお揚げも入れよう、白菜入れる?小松菜にしようか、あげ玉入れて、卵でとじよう、いいね。モコモコパジャマに着替えているあいだにお鍋が完璧にセットされている。昨日の鍋の出汁に味噌とみりんをすこし足して、ぐつぐつ。豚肉とお揚げと小松菜の煮込みうどん。韓国海苔と納豆を各自用意。好きなよーーに食べる。我が家のいいところだと思う。

簡単であったかくて美味しいごはん。最高。帰宅して三十分でぬくぬくごはん。こたつとストーブが更にぬくぬくを演出する。幸せ。

 

ごはんを食べて間もなく夫は「三十分寝る」と言い残しこたつで撃沈、それを見た義母も撃沈。ひとりで飲酒と読書。テレビの音が虚しく響く。

最初から点いていたテレビって、消すタイミングがわかんない。誰かが点けたテレビだから消すときがわかんないんだよな。テレビを点けた人はテレビの前を去るときにテレビを消したほうが良いと思う。照明のことになると点けたら消せだの言う癖に誰も見ないテレビを点けるだけ点けてそのままってよくあるよね。不思議。こたつは足を突っ込んでる限り暖かいけどテレビを点けっぱなしにしてても別に暖かくない。

 

いや、テレビも抱き締めれば暖かいのかな。暖かいか。暖かいか、そうだな。